病気を患う上司のために腎臓を提供しようとした女性が、
手術後に会社から不当に解雇されたとして、米ニューヨーク州人権担当部門に苦情を申請。
この手続きを経て、女性は損害賠償などを求めて、
解雇した会社と上司を提訴する予定だとしている。
訴えを起こそうとしているのは、自動車販売代理店を経営する企業に勤めていた
デボラ・スティーブンスさん スティーブンスさんは、
上司が腎臓移植を必要としているのを知り、提供を申し出た。
検査の結果、スティーブンスさんの腎臓は上司には適合しなかったものの、
ミズーリ州在住の患者に提供することに合意。
そのおかげで、上司は別のドナーから提供を受けることができたという。
弁護士によると、スティーブンスさんは昨年8月に左の腎臓を摘出。
その約1カ月後に職場復帰したが、手術の後遺症のため病気休暇を申し出ると、
激しく非難された、上司の態度について人事部に苦情を申し入れた後には、
部署の異動も命じられ、最終的に今月11日に仕事ぶりを理由に解雇。
スティーブンスさんを解雇した会社は声明を発表し、「社員が自分の寛大な行為を、
根拠のない訴えに利用するのは遺憾なことだ。
弊社はいかなる場合においても、同社員を適切に処遇していた」と主張。