学力の差
幼少期に母親が働いていた子どもと、母親が家にいた子どもの学力に差のないことが、
発表されたロンドン大学の研究で明らかとなった。
ロンドン大学教育研究所のヘザー・ジョシ教授は、
過去40年にわたる英国の子ども4万人について調べた6つの研究を分析。
その結果、1970年代から90年代初めまでは働く母親を持つ子どもの読み書きと計算の学力は、
家に母親がいる子どもと比べて約2%劣っていたが、90年代半ば以降は変わらなかった。
ジョシュ氏はこの「世代の変化」について、
90年代半ばに当時の労働党政権がワークライフバランスに取り組んだ結果、
産休と保育環境が改善されたことによるものだと指摘。
「昔から母親の雇用は子どもの犠牲の上に成り立つとの懸念があったが、
母親の雇用率上昇に伴い、子どもへの影響も薄れた」と語った。
英国では、女性は労働人口の46%を占めているが、管理職に占める割合では3分の1にすぎない。